2013年5月19日日曜日

アンジェリーナ・ジョリーさんの選択

先日、アンジェリーナ・ジョリーさんが遺伝子検査の結果、乳がんの発症するリスクが高い事が分かり、乳腺の切除手術を受けました。

漢方に出会うずっと前から遺伝子に興味があり、一冊だけですが、遺伝子治療に関する本を読んでいました。
チュニジア人のダニエル・コーエンという生物学者が書いた「希望の遺伝子」
この本が発行されたのは1993年。日本でこの本が発行されたのは1999年です。
私は恐らく10数年前にこの本を手に取り、驚愕という言葉、、ではなく、ただ事実を受け止めて、軽いカルチャーショックのような感覚だったと記憶しています。

この本には近未来を予想する記述があり、2004年には妊娠後の受精卵の検査で遺伝子の状態を調べる時代が来ているだろうとありました。
正に、現在行われている検査です。

今回のアンジェリーナさんの処置も、実際にこの本の中でも紹介されていたので、ついにこれが現実になったかという思いでした。

遺伝子の研究は予防医学的観点に立ち、検査をすることで発症しうる病気のリスクをその臓器を切除することによって下げる方法。
私はこの本を読んだ当時、病気にもなっていないのに、乳房を切ってしまうなんて。
と思っていました。

西洋医学の持ち合わせる方向性。予防医学を研究していくこと、その背景にある倫理観に私は違和感を覚えました。
妊娠後の受精卵検診は現在行われていますが、生まれてくる命を選択するということを公然とやっていく。現代社会。私は否定も肯定もできません。
ただ日本が倫理観を飛び越えてこの現代医学を認可していくんだなと感じています。

東洋医学は予防医学的観点に勿論忠実です。
病気にならない身体を作るスキルやメソッドが沢山あります。
それを上手に活用して、身体の声を聞きながら生きることが私には自然に感じます。

考え方や、医療の選択は個人の自由です。
今回、アンジェリーナさんが取った行動も、私は母として生きてる彼女の立派な勇敢な選択だと思います。

現在日本では、病気になっていない部分の切除手術は許されていないそうです。
これから日本における西洋医学が予防医学的観点に向かう時代、到来するのでしょうか。

東洋医学、西洋医学、それ以外にもこれから医療分野は沢山広がっていきます。
それらを自分らしく活用していくこと。
慎重に冷静に楽しみながら勉強していきたいです。